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先日、長年愛用していた電子レンジが突然壊れてしまいました。
毎日使うものですから、慌てて家電量販店へ。
そこで目にしたのは、最新モデルの数々でした。
「これ一台でローストビーフも焼けます」
「スチームで減塩調理も」
「スマホと連動してレシピを提案します」
店員さんの熱心な説明を聞きながら、私は思いました。
「すごい、何でもできるんだな」と。
そして、少し背伸びをして、一番ボタンの多い、一番高機能なモデルを自宅に迎え入れたのです。
値段もそれなりに張りました(^-^;
こんにちは、SIMPLE is…(シンプルイズ)の神谷です。
買ってから一ヶ月が経った今。
私が押しているのは、結局、以前と同じ「あたため」と「解凍」のボタンだけ…。
………。
液晶画面に表示される何十種類以上のオートメニューを眺めながら、ふと虚しさが込み上げてきました。
私は、使う予定のない「何十通りの機能」のために、貴重な予算を差し出したのではないか、と。
一度そう感じ始めると、身の回りのあらゆるものが同じに見えてきました。
例えば、スマートフォン。
画面を埋め尽くすアプリのうち、毎日開くものはいくつあるでしょうか。
便利そうという理由だけでダウンロードし、通知が来るたびに時間を奪われてはいないでしょうか。
(OSのアップデートで、必要ですらないアプリが勝手に入ってくることもあるし…)
クローゼットに眠るいつか着るかもしれない服だったり、使いこなせない化粧品の数々。
私たちはいつの間にか、「持っていることの安心感」と引き換えに、「本当に大切なものを選ぶ力」を弱らせてしまっているのかもしれません。
そしてこれは、人生最大の買い物である「家づくり」においても、全く同じことが起きているのです。
多くの住宅会社は、電子レンジの機能と同じようにあれやこれやと「足し算」を提案します。
しかし、私たちシンプルイズは、あえて逆の道を歩んでいます。
お客様の人生・家づくりにとって何が本当に必要で、何が「ノイズ」なのか。
私たちはそれを整理するために、家づくりの要素を「3つの価値」というフィルターに分けて考えることから始めています。
不要価値:持っているだけで「ストレス」になっているもの
既存価値:絶対に削ってはいけない「家の基本」
付加価値:引き算の先に見つかる「自分らしい暮らし」
このフィルターを通してみると、これまで「当たり前」だと思っていた家づくりの常識が、少し違って見えてくるかもしれません。
① 不要価値:持っているだけで「ストレス」になっているもの
電子レンジの「使わないオートメニュー」と同じものが、家の中にも溢れています。 例えば、道路に面した大きな窓。日当たりを期待して作ったはずが、外からの視線が気になって、24時間365日カーテンを閉め切っていませんか?
ただ通り過ぎるためだけに毎日掃除をする長い廊下。
「念のため」で作ったけれど、一年に数回しか使わない広すぎるバルコニー。 これらは本当に、あなたのこれからの毎日を幸せにするために、なくてはならないものなのでしょうか。
② 既存価値:絶対に削ってはいけない「家の基本」
もちろん、電子レンジに「しっかり温まる」という基本が欠かせないように、家にも絶対に外してはいけないポイントがあります。
それが、耐震性や断熱といった性能です。
正直、昨今の世の中で価格が安くても耐震性が低い家、断熱性が低い家をあえて選ぶ方もいないでしょう。
いわゆる誰もが価値として求めているものではなくて、
必要最低限
のレベルの話になりますね。
その必要最低限のレベル(家に限らず)がどんどん上がってきている、という世の中です
③ 付加価値:引き算の先に見つかる「自分らしい暮らし」
まず、私たちが考える「無駄」とは何か。
私たちが考える無駄とは
お金はかかっているけれど、効果を発揮してくれないもの
です
≒不要価値にもつながります。
そこから考えだし、住まう人にとっての無駄を省いていき、徹底的に合理的に建てていく。
そうして生まれた余裕を、私たちは「お客様の心がふっと軽くなる瞬間」のために使いたいと考えています。
こうした心地よさは、高価な設備をカタログから選ぶだけでは、決して手に入らないものです。
一般的な家でこうした理想を手に入れようとすると、さらに多くの「足し算」が必要になります。
大きな窓を作り、その視線を遮るために立派な目隠しフェンスを立て、防犯カメラを増設し……。
数百万円の追加費用を払っても、手に入るのは「フェンス越しに外を伺う生活」です。
私たちは違います。

道路側の窓を「ゼロ」にする。
カーテンも「ゼロ」にする。
そうしてコストを抑えながら、一方で「24時間、誰の目も気にせず過ごせる自由」や「家中どこにいても明るい開放感」を作り出します。
これこそが、高価な設備を並べるだけでは決して手に入らない、設計の工夫によってのみ生まれる「本物の付加価値」なのです。
「全部入り」は、一見すると正解に見えます。
(私はよくラーメンでもトッピング全部盛りにしちゃいますけど( ‘ч’ ))
でも、本当に豊かな暮らしは、「自分にとって何が必要か」を理解し、不要なものを手放した先にしか現れません。
私たちが削ったのは、ただの建築費ではありません。
住み始めてからお客様を縛り付ける、掃除の手間や、外からの視線といった「目に見えないストレス」です。
その代わりに手に入れたのは、カタログを飾る豪華な設備ではなく、そこで暮らす家族が一番自分たちらしくいられる「何気ない、でも贅沢な日常」です。
全部を叶えようとして疲れてしまう前に。
あなたのご家族にとって、これだけあれば毎日が幸せだと言い切れる本当の暮らしやすさを、私たちと一緒に見つけてみませんか?
窓のない壁の向こうに、どれほど自由で、明るく、静かな時間が流れているか。
それをご自身の肌で感じたとき、あなたの中の「贅沢」の定義が、きっと変わるはずです。